子供をコントロールしようとする親は、自己評価が低い
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自己肯定力は、経験によって培われる。
自己肯定力は、トライ&エラー、つまり挑戦と失敗が多ければ多いほど、経験値が貯まるため高まるらしい。
逆に言うと、子供の頃、自分で決めさせてもらえず、自分で決めるようにしつけられないと、自己肯定力が弱い人間になる。
これがつまり「過保護」「過干渉」の問題ってことだ。
まず過保護な親は、心配性だったり恐がりだったりすると言う。
過保護な親は、子供を危険な目に遭わせないよう、簡単なことでも子供の替わりに親がやってしまう。
面倒くさがりの親は、子供にやらせるより、親がやった方が早いので、ついやってしまう場合もある、その結果、子供は成功したり失敗したりという、経験を積むチャンスを失ってしまう。
一方、子供に対して口うるさい親は、子供のチャレンジ精神を潰して、自己肯定力を弱くする。
これが「過干渉」ということだが、過干渉の親というのは、自己評価が低いか、自己評価は高いが不安定な親だという。
彼らは子供を細かくコントロールすることで、自分の自尊心を保とうとしているのだ。
子供を自分に従わせることができると、自分に何らかのリーダーシップがあると感じられ、自己評価が高まるのだ。
つまり自己評価が低い親や、自己評価は高いが不安定な親は、子供に言うことをきかせることで、自己評価を高く保とうとするわけだ。
ところがそれは逆に、従わせられた子供や家族の自己評価を下げることになる。
過保護と過許可の組み合わせは最悪
過保護や過干渉は、子供が自分で挑戦し、成功したり失敗するという経験を積む貴重なチャンスを奪う。
そのため、子供の自己肯定力が、うまく育たない危険性が高い。
自己肯定力が弱いと、自分のやりたいことが優先できないため、自分の望まぬ人生を送る可能性が高くなる。
もちろん、逆の「過許可」も危険が高い。
過許可(かきょか)というのは、何でも子供の言うことをきいてしまうことで、子供をわがままにする原因になる。
特に過保護と過許可が揃うと最悪だ。
「面倒なことは親がやってくれる」(過保護)「やりたいことは親が許してくれる」(過許可)ということだから、面倒なことは一切やらず、自分のやりたいことだけやる人間になる。
そして自分の望みが叶わないと、暴れたりキレたり、泣いたりすることで、自分の要望を通そうとする。
こういうタイプの子供というのは、勉強ができないことが多い。
というのも自分の欲望をコントロールしたり、我慢したりするのは、脳の前頭葉で行われる。
前頭葉は新しいことを理解したり、比較を行ったり、抽象的な思考をするところなので、我慢ができない子供というのは、「前頭葉が働いていない」。
なのでこういうタイプの子供というのは、抽象的思考ができず、文章題ができない場合が多い。
基本的な読み書きの訓練が足りておらず、比較や単位を使えないことも多い。
またこういう子供は何でも自分の望みが叶うので、自己肯定力が強くて、自己評価が高い。
ただし自己評価は高いが能力は低いので、厄介者やトラブルメーカーになりやすい。