統合失調型パーソナリティ障害 スキゾタイパルとは?
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スキゾタイパルとは、クラスAに属するパーソナリティ障害だ。
日本語名では統合失調型パーソナリティ障害だが、紛らわしい病名や症状が色々あってややこしいので、このサイトでは「スキゾタイパル」と表すことにする。
さてこのスキゾタイパル(Schizotypal)とは、頭の中で考えが次から次へと湧き起こるPsDだ。
頭の中で思考がドンドン進むので、突然笑い出したり、得心したり、周囲の状況とは関係なくつぶやいたりする。
また他に誰もいない部屋に突然誰かが入ってきて、首を絞めて逃げたとか、突然言い出したりすることもある。
同じ部屋にいた人などからウソつき呼ばわりされるが、作り話ではなく皮膚感覚までホントに起こったことのように感じるらしい。
このスキゾタイパルは、人口の3%程度発生するというから40人学級だとクラスに一人くらいいる割合でかなり多い。
スキゾタイパルは記憶と妄想が混乱してしまう統合失調症と同じ遺伝子から起こると考えられていてこちらの発生率は人口の約1%弱である。
統合失調症は男女とも発生するし、発生率に大きな性差もない。
大まかなスキゾ・タイパルの判断基準(5つ以上該当時)
- 周囲のあらゆる事柄が自分に関係していると考える(関係念慮)
- 奇妙な考えや魔術的思考や迷信や超能力を信じていて、行動に現れる。
- 実際には存在しない力や人物の存在を感じる。
あり得ない感覚がある。
- 考え方や話し方が細部にこだわり過ぎる、抽象的表現が多い、パターン化してる。
- 疑い深く妄想じみた考えを持っている。
- 感情が不適切で乏しい。
よそよそしくて、うなづいたり表情や身振りがない。
- 奇妙な宗教に凝ったり迷信を信じて、行動や外見が奇妙で風変わり。
- 親子関係以外で親しい人や信頼できる人がいない。
- 社会や人間関係に対して過剰な不安を持っており、妄想に近い恐怖もある。
スキゾタイパルは、超越的な非論理的な思考が好き
スキゾタイパル(統合失調型パーソナリティ障害)は、頭の中で思念が渦巻きつづけていて、それが現実社会と摩擦を生むPsDだ。
頭の中で常に会話が続けられており、それが口からたまに漏れて失言になったりする。
天才肌的で、自分の興味に熱中するのはアスペルガー症候群(高機能自閉症:頭が良いタイプ自閉症)にも似ている。
ただしアスペルガー症候群の人は、論理的で客観的な思考が好きで、科学者タイプなのに対し、スキゾタイパルは、超越的な非論理的な思考が好きで、文学者や哲学者、宗教家タイプだという。
スキゾタイパルの人は、モノの見方が浮世離れしており、外見を全く気にしないから、突拍子もない奇妙な格好も平気。
逆に言うと他人から非常に分かりやすいタイプのPsDということになる。
ただし奇妙な言動や格好はしているモノの、スキゾタイパルの人は、たいてい攻撃性がなく危険ではない。
彼ら・彼女らは頭の中でモノを考えるのが好きだし、外部に対して自分をどう見せようかなんて考えていない。
自分の頭の中で思いついたことで楽しんでいるだけなので、自分以外の他人にはもあまり興味がないと言うことらしい。
そして周囲に合わせることが基本的に出来ないので、自分1人だけで出来る仕事には向いているという。