魔の2歳児、第一次反抗期とは
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パーソナリティ障害が発生するのは、母親の子供に対する愛情に、大きな過不足がある場合らしい。
なので乳幼児の頃は、とにかく子供の求める愛情を与える必要がある。
子供が抱っこして欲しいと言えば抱っこして、手をつなぎたいと言えば必ず手をつなぐ。
これは子供の「愛情確認」であり、「自分が守られている」ということを確認しているだけである。
というのも乳幼児は不安になったときに親に庇護を求める。
そして皮膚感覚でしか安心を得られないから、抱っこだとか手をつないでという要求をするのだ。
これは決して楽をしたいと言うことではないので、乳幼児の間は必ず応える必要がある。
そして問題なのは「魔の2歳児」とよばれる、第一次反抗期での子育てだ。
子供は1歳半から3歳くらいになると、ある日突然、反抗期が始まる。
親が子供にやらせようとしていることをことごとく嫌がり、自分のやりたいことをやろうとし始める。
そして親がそれを否定したり阻むと、暴れたり奇声を上げたりして駄々をこねる。
この時期におとなしかった子供でも、幼稚園児になると突然暴れ出して、手に負えなくなったりする。
何にでも親に反抗するので反抗期というわけだが、これは「自分がやりたいことをやりたい」と主張する時期で、子供が親から自立するタイミングであり正常だ。
反抗期は子供が自立しようとする時期
1歳半から3歳頃までの子供は、親が与えたモノをことごとく嫌がり、自分で何かしようとし始める。
親の言うことに一々刃向かうし、駄々をこねたり全く言うことを聞かず、カンシャクを起こしたりするので、「イヤイヤ期」とか「魔の2歳児」などとも言われる。
しかし反抗期の行動は、子供が親から自立を始める行動で正常だ。
なのでこの時期には、とにかく子供がやりたいということには挑戦させ、時間が許す限り子供につきあわないといけない。
叶えてあげられないことであっても、何がやりたいのか聞いてあげて、子供に同意してあげる。
そうしていると4歳くらいまでにたいてい収まるし、何でもかんでも反抗することは減る。
これは中学生前後に起こる第二次反抗期でも同じで、どちらも同じ「自立」を求めた行動であり、正常な成長の過程であると理解しないといけない。
ところが多くの親は突然反抗しだした子供に驚いて、子供に言うことを聞かせようと2種類の行動に出てしまう。
それが暴力などで言うことを聞かせようとしたり、逆にモノで釣って言うことを聞かせようとするということだ。
こういう事をすると子供は母親と対等な関係が上手く作れず、大人になっても他人と上手くやっていけない人間になる。
子供の成長というのは、一言で言えば親から独立することである。
つまり親の助力(援助・庇護)や支配から徐々に脱して行き、対等な一人前の人間になっていくことが子供の成長だ。
しかしここで親と支配・被支配の関係が出来てしまうと、独立どころか依存状態になってしまい、パーソナリティ障害(PsD)の原因になってしまう。
たとえば「大騒ぎしたら何かもらえる」と知った人間は、大人になっても自分の欲しいものを大騒ぎして得ようとするわけだ。
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