誰かに命令してもらわないと行動できない
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大事なことは自分で決められない性格の依存性パーソナリティ障害。
自分で決められないものだから、誰か自分の代わりに決めてくれる人を求め、その相手に依存して安心を得る。
女性や末っ子に多いタイプで、「誰かに命令してもらわないと行動できない」。
なので自分にいろいろ指図や命令をしてくれるボスがいる非行グループに居場所を見つけたり、怪しい新興宗教やたちの悪い男にでも、貢いだり献身的についていってしまう。
さらに悪いことに献身タイプの依存性PsDは、自分の行動を「献身的」という言葉で美化してしまい、そこから抜け出さなくても良いという理屈を創り出すから、非常に困ったパーソナリティ障害だ。
依存性PsDのタイプは、過保護で、支配的な親に育てられたケースが多いという。
子供の頃、大事に扱われすぎて、何も言わずとも周囲が動いてくれるような育ちの人に多いようだ。
なので成長してからは孤独が怖くなり、「自分に優しくしてくれる」という一点だけで、他人を信じて依存しようとする。
そういうわけで程度の悪い集団や異性のカモになってしまうし、周囲が引き離しても依存していないと落ち着かないから、また別の程度の悪い集団や異性のカモになってしまう。
また相手に依存させてもらえないと生きていけないと言う恐怖心があるので、依存する相手とケンカすることを怖れて、常に自分を抑えてしまう。
その結果、自分が何を望んでいるのか、何をしたいのか、分からなくなって気がおかしくなる。
依存性PsDの対処法
依存性パーソナリティ障害の人は、本人がすべき決定や選択も、親や友達や周囲の者に委ねてしまう。
そのために周囲に人がいないと怖いし、自分1人でモノを決めるのなんてもってのほか。
なので依存性PsDを改善するには、小さな事でも本人に決めさせることが大事。
可能な限り本人に選択させて、上手く行っても、失敗しても、また選択させ続ける。
つまり自分で選択しないといけないんだ、ということをハッキリさせる。
依存性PsDの人は、とにかく経験不足なので、周囲の者は選択や決意を誘導してはいけない。
1人でやり抜く経験をたくさん積ませる必要がある。
また、依存性PsDの人は安易に正解を求める癖があるので、答えを聞かれても答えてはいけない。
さらに自分の気持ちを言葉にするように、つねに促し、他人と意見が違っていたら、ほめると良いという。
自分自身に多少でも依存性があると思った場合は、自分の気持ちややりたいことを一々言葉にして口にしてみる。
プチ認知療法とか、チベット仏教の方法に似てるね。
自分の感情ややりたいことを言葉で確認する癖をつけると、他人に対しても拒否することがだんだん出来るようになる。
滅私奉公的な献身ではなく、仕事としての奉仕活動に向いている。