依存性パーソナリティ障害とは他人に決断を委ねないと不安なタイプ
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依存性パーソナリティ障害(Dependent personality disorder)とは、自分のことを自分で決められないタイプのPsDだ。
男女で言えば女性に多く、末っ子に多いという。
自分でモノを決められず、親や友達や配偶者に決めてもらわないと不安。
なので自分の意見は持っているのだが、言わずに他人の決定に従ってしまう弱さを持つ。
依存性があるので薬物中毒やアルコール依存にもなりやすい。
依存性PsDには様々なタイプがあり、一見依存していないように見えるが、実はかなり根深いようなタイプのモノもある。
依存性パーソナリティ障害の目安
- 他者からの過剰のアドバイスがなければ、物事を決定できない。
- 責任を負うために、他者を必要とする。
- 他者の賛同を失うことを恐れ、反対意見を述べることができない。
- 自ら物事を開始することができない
- 他人の保護を得るために、不愉快なことまでを行う。
- 自らを保護することができないという肥大化した恐怖により、精神不安または無力感を覚える。
- 他者との密接な関係が終わると、過剰に不安になり、保護を得られる新しい者を探しだす。
- 保護してもらえなくなるという非現実的な恐怖に囚われている。
他者への献身的態度も、実は依存の一つの形
自分でモノが決められない性格の依存性パーソナリティ障害。
依存性PsDは、他のPsDと併発することもあって、依存しないといけない理由によっていろいろとタイプが変わってくるらしい。
まずは赤ん坊タイプの依存症PsD。
赤ん坊タイプの依存性PsDの人は、パニック障害やうつ病などの持病があって、日常生活を1人で過ごすのが難しいことが原因だ。
何かをやろうとしても精神状態が不安定だったり、考える気力がない状態が長く続くので、決断するだけの元気やエネルギーがない。
それで全て周囲の者に頼ってしまうということになる。
次は献身的タイプの依存症PsD。
献身的というと、なにか主体的で積極的な行動のように思えるが、自分で考えているというより、命令に従っているだけ。
つまり献身タイプの依存症PsDは、誰かのために、自分の財産や労働力や人生を投げ出してしまうタイプだ。
新興宗教や、つまらない男のために尽くしてしまうタイプ。
献身的タイプの依存性PsDの人は自分でモノが決められないので、自分の代わりに決めてくれる人を求め、その人に依存しようとする。
なので反社会性PsDや自己愛性PsDのカモになりやすく、暴力をふるわれたり売春を強要されても、ついていく。
要するに「自分に命令してくれる人」に依存するわけだが、本人は何かと理由をつけて、命令してくれる人のために働く。
一方、非行少年・少女も、依存症PsDタイプが多いという。
親が自分の面倒をみてくれなくなったので、自分の面倒をみてくれる人を求めて非行グループに入るのだという。